「お探し物は図書室まで」を読んで
「お探し物は図書室まで」の本が良かった〜という評判をよく聞いたので、買ってみました。
5つからなる短編集。それぞれの主人公は、年齢も性別もバラバラ。
それらの人たちがモヤモヤを感じながら、ふとしたきっかけで図書室に行って本を借りる。
本を借りる時にどの本がいいか相談しに、司書さんのところに行く。
その司書さんは座って一生懸命にプスプスと羊毛フェルトでかわいいマスコットを作っている。
相談しにきた人に気づくと、「何をお探し?」と聞く。
その優しい声に導かれるように、「探している本」ではなく、モヤモヤ悩んでいることを語りだす。
司書さんが語る言葉、探している本プラスその人に合った本と、
羊毛フェルトのマスコットを付録としてプレゼントする。
そこから、自分の本当の心に気づいて行動していく、、、。という本と言いましょうか。
その中で私が一番心に残った言葉があります。
子育てと仕事で悩んでいる40歳女性に向けての司書さんの言葉。
「お母さんも大変だったろうけど、私だって生まれてくる時に相当な苦しみを耐え抜いて、持ちうるだけの力をすべて尽くしたんじゃないかって。十月十日、お母さんのお腹で誰からも教わることなく人間の形に育ってまったく環境の違う世界に飛び出してきたんだから。この世界の空気に触れた時、さぞびっくりしただろうね。(略)
だからうれしいとか幸せとか感じるたびに、ああ、私、がんばって生まれてきたかいがあったって、噛みしめてる。(略)
あなたもそうだよ。たぶん、人生で一番がんばったのは生まれたとき。その後のことは、きっとあのときほどつらくない。あんなすごいことに耐えたんだから、ちゃんと乗り越えられる。」
この言葉を聞いて、赤ちゃんの私、初めて保育所に行く時の私、初めて小学校に行く時の私、
みんなどれも初めてで、小さい私ががんばってきたのだと、、、。
小さい私ががんばってきたのだから、今精一杯幸せを感じないと、
赤ちゃんの頃の、子供の頃の私に申し訳ないと思いました。
この本には、気づかせてくれる言葉がたくさんあります。
羊毛フェルトもやってみたいなあと思いました😀