もしバナゲーム 〜人生の最期にどうありたいか〜
「もしバナゲーム」は、余命わずかの想定で、自分の人生の価値観を考えみんなで話し合うために作られた、カードゲームです。
カードには、重病の時や死の間際に「大事なこと」として人がよく口にする言葉が書かれています。
ケアマネージャーとして働いていた時、研修で「もしバナゲーム」のことを知りました。
両親と姉と「もしバナゲーム」をやりたいと思い購入しました。
いざやろうとすると、父と母を前に「あと余命6ヶ月としたらどうしたい?」という想定のゲームではあっても、なかなか口にすることができず約1年間放置、、、。
姉に相談すると「父も母もそんなに気にせえへんやろう〜。」とあっさり。
説明が上手な姉から両親に説明してもらい両親はあっさり了承してくれて、もしバナゲームをやることができました。
「もしバナゲーム」をやる前の私は、父や母のことはわかっているつもりでしたが、いざやってみると、みんな想定外のカードを選びました。
・父・・・「家族の負担にならない」
(予想は「痛みがない」でした)
・母・・・「ユーモアを持ち続ける」
(予想は「私が望む形で治療やケアをしてもらえる」でした)
・姉・・・「人との温かいつながりがある」
(予想は「家族や友人とやり残したことを片付ける」でした)
カードは35枚あり、そこに書かれている言葉は、どれも重要だと思う言葉ばかりです。
ただ人生の最期の時、すべてを叶えられるわけではありません。
その中で優先したいものが、家族でもこんなに違うのだと驚きでした。
さらに驚いたのは父から昔の話を始め、「親父は床ずれができてかわいそうやった。ちゃんと世話をやってあげたらよかった。」など、普段は話さないことを聞くことができました。
ケアマネジャーの仕事をしていて思ったことは、
「いつか必ず来るその時は、突然やってくることも多い。そしてその時は、本人の意思確認をできない状態になっていることも多い。」です。
生きている間に「人生の最期の話なんて、やりたくない。」と嫌がる方には無理にはしないほうが良いかとは思います。
ただ元気なうちに少しでも想いを聞くことができていたら、人生の最期、本人の意思確認ができない状態になった時も、本人の想いを代弁することができるかなと思いました。
本人の想いに沿うことができたと思えることは、遺された人たちが「これでよかった」と思えるかなと思いました。
家族の想いを聞くことができ、自分の想いも聞いてもらうことができました。
その選んだカードに書かれた内容は、「今できる、今やろう」と思えることができると思えました😊