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私の居場所はどこだろう?

「居場所がない」人たち を読んで

〜心の居場所を探して〜

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「居場所がない」人たち

1. 作者 荒川 和久先生とは

広告会社で多くの企業のマーケティング戦略やクリエイティブを担当後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げました。荒川和久先生は、ソロ社会論および非婚化に関する研究の第一人者としてメディアに多数出演し、著書も多くあります。 (参考:Yahooニュース)

独身で一人暮らしのわたしには、突き刺さるワードが盛り沢山です!
「居場所がない人たち〜幸福のコミュニティ論〜」の言葉にすがる思い出、この本を手に取りました。

2. 心の刺さった言葉と感想

結婚にしても、就職にしても、その状態に意味はない。
そこで誰と何をするのかがしあわせなのであり、お金や時間に関していえば、そのお金と時間を使って誰と何をするのかがしあわせなのである。
いうまでもなく、その誰かとは異性に限らず、同性の友人であってもいいし、初対面の相手であってもいい。

「誰と何をするかがしあわせ」という言葉が深く心に響きました。独身で一人暮らしをしている私にとって、しあわせとは一人では成り立たないものなのかもしれないと感じていたからです。しかし、荒川先生の言葉を読み、何をするか、誰と時間を過ごすかが、しあわせの鍵だと気づかされました。

 

3. 自然との孤独の体験

たとえば、自然の風景を目の当たりにした時に生まれる「孤独」というものもある。
海から立ち上る朝日、山の頂から雲海のうねりを見たとき、奥深い山林の中で静寂に包まれたときなど、言いようのない感情が湧き上がってくる場合があるのではないだろうか。
その場の空気というか雰囲気に包まれたら、自然と涙があふれたというのだ。
それもまた大切な孤独が生まれた瞬間なのだ。

19歳の頃、初めて訪れた北海道の知床で、早朝の知床五湖を目にしたときのことを思い出しました。鏡のように空と木々を映し出す湖面は、まるで別世界にいるかのように美しく、その圧倒的な自然の調和に、言葉が出ませんでした。この瞬間こそ、私にとって「大切な孤独」が生まれた瞬間だったのだと思います。

 

4.  本を通じての対話

自分と向き合うことで、別の自分との対話をしているようなものだ。
そして自分との対話でも孤独は生まれてくる。
問い続けて何かヒントがほしければ、検索しよう、本を読もう、誰かに聞こう、同じ問題意識を持つ人と語らおう、そんなことをしている間に、そもそもあなたが感じていた(苦しい)孤独など忘れているのではないか。
本も映画も音楽も、大事な「環境」のひとつになり得るのだ。
それは「新しい自分の芽」なのである。それを書いたり、誰かに話したりするなど、アウトプットしてほしい。せっかく生まれた「新しい自分」にも出場所を与えてほしい。

人とのコミュニケーションが苦手な私にとって、本を読むことは、作者や登場人物との静かな対話のように感じることがあります。この感覚は、同じく本好きな人となら、共感してもらえるのではないかと感じています。

 

5. 傷つくことと気づき

人生とは、長い年月に及ぶ経験や人とのつながりを経て、自分の中に新しい自分を生成していく旅なのだ。
傷つくからこそ、気づくことができるのである。
人とのつながりは、基本的には自分ではない相手と向き合うことでの違和感を生じる。しかし、その違和感がなければ、自分の中に新しい自分は決して生まれてこない。
自分の中に新しい自分を生み出し、たくさんの色を身に付ければ、安心できるコミュニティは自分の内側に作り出せる。
だからこそ、自分の外側(他者や自然とのつながり)を大事に、感謝をもって接することができるのだ。

傷つくことが怖くて、人と接することを避けてきました。しかし、本当に苦しい時、私を助けてくれたのは他者でした。他者や自然と接することで傷つくこともありますが、その痛みがあってこそ、本当に大切なことに気づくことができるのだと、この本を読んで改めて感じました。

 

6. 亡くなった人とも繋がっている

死んだ人もかつて関わった証として、自分の中に生き続けている。
反対に、あなたが死んでも、関わった人の中にはあなたがいる。
1人で歩いているような道でも、決して誰もが独りではないのだ。

自分が生まれてきて経験してきたこと、関わった人たち、自然との関わりなど、すべてが自分の中で繋がり、生き続け、また自分が他者の中にも生き続けている。
何かに所属していなくても、「人と繋がることができる」と思うことができました。

 

7. これからの行動

本の中に「所属するコミュニティから接続するコミュニティへ」という言葉が出てきます。
「所属するコミュニティ」とは大きく分類すると「地域」「職場」「家族」です。
現在、これらのコミュニティは崩壊、または縮小しています。
「接続するコミュニティ」とは、趣味、旅、本など、所属しなくても自分がやりたいときにやって、そこでゆるくでも人と繋がることがコミュニティのことを指しています。
趣味が同じ人達だと話も合いやすいですし、ゆるいつながりなので会いたいときにだけ会う、ということもできそうです。

私は野鳥の観察が好きで、野鳥の会に参加しています。月に1、2回探鳥会に参加し、その時は鳥好きな仲間と盛り上がります。終われば「また会えたらね!」という、ゆるいつながりです。また、オンラインコミュニティでも普段はオンラインでやり取りし、気が合った人とは定期的にランチ会を楽しんでいます。このように、自分が心地良いと思える関係を大切にしていこうと思います。

 

8. まとめ

学生の頃から社会人になっても、人とのコミュニケーションが苦手で、「居場所がない」と感じていました。しかし、この本を読んで、たとえ一人で過ごしていても、自分にとって心地良い「接続するコミュニティ」があれば、しあわせに生きていけるのだと希望を感じました。 もし「居場所がない」と感じている方がいれば、ぜひこの本を手に取ってみてください。新しい自分を見つけるきっかけになるかもしれません。

 

「秘密の花園」が教えてくれた、自然と人とのつながり

秘密の花園

1.「秘密の花園」 F.H.バーネット作 脇朋子訳

 1849年にイギリスのマンチェスターで生まれました。
幼い頃に父親を亡くし、16歳の時に家族とともにアメリカに移住しました 
74歳で亡くなるまで、主にアメリカで過ごしました。

作家としての経歴

  • 家計を助けるために作家活動を始めました 
  • 1886年に『小公子』を発表し、成功を収めました  
  • 1905年には『小公女』を発表し、さらに人気を博しました 
  • 1911年、62歳の時に『秘密の花園』を発表しました  

バーネットは、子どもたちの成長と自然の力を描くことに長けた作家として評価されており、彼女の作品は今日でも多くの読者に愛され続けています。

2.あらすじ(ネタバレ注意)

 物語の主人公は、10歳の少女メアリ・レノックスです。彼女はインドで裕福な家庭に生まれ育ちましたが、両親がコレラにかかり亡くなった後、見知らぬ伯父アーチボルド・クレイヴンの元に引き取られます。伯父は妻を失った悲しみから旅に出ていることが多く、メアリーは孤独で冷たい屋敷に放置されることになります。
 メアリは初めはわがままで気難しい性格でしたが、ある日、屋敷の庭で閉ざされた秘密の花園を見つけます。この花園は、伯父の亡き妻が愛していた場所で、10年間も放置されていました。
 メアリは、召使マーサの弟ディッコンとともに花園を再生させることを決意し、植物や動物たちと触れ合いながら心を開いていきます。
 物語の後半では、メアリの従兄弟であるコリン・クレイヴンが登場します。彼は体が弱く、ほとんどベッドから出られない少年ですが、メアリとの出会いを通じて少しずつ元気を取り戻していきます。
 

3.心に残ったセリフやシーン

メアリ・レノックスが、おじさんの住むミスルスウェイト荘園にやってきたとき、だれもが、こんなに感じの悪い子どもは、見たことがないと言った。
メアリの裕福な家庭に生まれたが、父は仕事が忙しく、母はパーティーに出ることで忙しく、メアリが生まれるとすぐに乳母に渡してしまう。
そんなメアリは6つになるころには、とんでもなく自分勝手な小さい暴君になっていた。

バーネットの作品、「小公子」や「小公女」の主人公は、見た目も心も美しい子どもが描かれていたので、「秘密の花園」を読んで少し驚きました。
わたしは子供の頃は家では偉そうな「内弁慶」で、外では無愛想でかわいくない子どもだったので、主人公のメアリと自分を重ねて読み進めていきました。

メアリは、自分がむっつりとふきげんなのは、1つにはさびしいからだということに、これまで気づいていなかった。コマドリにみつめられ、自分でも見つめ返したそのときに、ふっとそれがわかったのだ。
「あたしと友だちになってくれるの?」
メアリはコマドリにむかって、まるで人間に話すように、話しかけた。

メアリが鳴きまねをしたり、呼んでみたり話しかけたりすると、コマドリは、チョンチョンと歩き、尾羽根を動かし、さえずった。まるで、そうやっておしゃべりをしているみたいだった。赤いチョッキはサテンでできているかのようで、ちっぽけな胸をふくらまして歩く様子は、とてもすてきで、偉そうで、かわいくて、まるで、コマドリだって人間に負けないくらい偉いんだぞと、メアリに見せびらかしたがっているみたいだった。

ああ!コマドリが、こんなにそばまで、近よらせてくれるなんて!コマドリには、たとえどんなことがあろうと、メアリが自分のほうへパッと手を出したり、ほんのちょっとでもびっくりさせたりなどしないということが、ちゃんとわかっていたのだ。それがわかっていたのは、コマドリが本当の「ひと」で、この世のどんな人にも負けないくらい、すてきな「ひと」だからなのだ。メアリはうれしすぎて、ほとんど息もできないほどだった。

メアリはたった9つで両親を亡くし、見知らぬ叔父の家に預けられます。
友人も知り合いもいないメアリ。そんなメアリの前に、かわいいコマドリが現れます。
コマドリがメアリのかたくなっている心を、やわらかくほぐしていきます。
コマドリの描写、コマドリをすてきな「ひと」と表現するところが、バーネットの素晴らしい感覚だと思いました。
自然の描写も美しく、読んでもらいたいところがたくさんあります(笑)

メアリの召使であるマーサの母親が、メアリのことを心配してマーサに伝えた言葉。
「ええか、マーサ、もし自分が、あんな大きいお屋敷で、おっかさんもおらんで、一人でうろうろせんといかんかったら、どんな気持ちがするか、考えてみい。おまえは、できるかぎりのことをして、元気づけてあげんといかんよ」

心配して気にかけてくれる人がいるだけで、心が救われることってありますよね。

マーサの弟、自然と動物のことを知り尽くしたディッコンと出会います。
ディッコンは動物とも仲良しです。不思議に思うメアリにディッコンは言います。

「卵を割って出てくるところから、ひなが巣立って、飛び方を習うたり、歌いだしたりするとこまで、ずうっと見とるから、あいつらの仲間のような気がしてな。ときどき、自分は鳥かもしれん、いや、キツネか、ウサギか、リスか、ひょっとするとカブトムシかもしれんと思えてくるんじゃ。」

ディッコンはメアリに、花の植え方や、気をつけること、動物との接し方を教えていき、メアリはディッコンのことをますます好きになっていきます。
こんな男の子がいたら、毎日が楽しそうですね。

メアリは従兄弟のコリンと出会います。コリンは体が弱く、1日中ベッドで過ごしています。
癇癪持ちのコリンが、メアリとディッコンと出会うことで、自然や動物の魅力に惹かれ、触れ合うことで、いきいきとしていきます。

お日さまの光が、まるでだれかの手が優しくそっとさわるように、コリンの頬を照らした。  コリンはさけんだ。
「ぼく、よくなるよ!そして、いつまでも、いつまでも、いつまでも生きるよ!」

生きる気力を失っていたコリンに、メアリ、ディッコン、動物たちや自然の美しさが、コリンに生きる気力を与えます。

コマドリの巣には卵が並び、コマドリ奥さんがその上にすわって、ふわふわした小さな胸と用心深い翼とで、それを温めていた。
(一人で歩けないコリンが、メアリとディコンと一緒に歩く練習をする姿を見て)
コマドリ自身、自分が両親から飛び方を教わったときも、こんなふうだったことを思い出した。
巣の縁ごしに熱心に男の子(歩く練習をしているコリン)の観察を、おおいに楽しむようになった。

コマドリ夫婦から見た、人間の姿の描写が素敵です。
気づいていないだけで、小鳥や動物たちに私達人間が観察されて楽しまれているかもしれませんね。

そしてラストでは、妻を亡くして傷心した心を抱えたまま10年間旅をしていたコリンの父親とコリンの再会へとつながっていきます。

4.気づいたこと

メアリ、コリン共に裕福な家庭で生まれていますが、二人共孤独の中で過ごしていました。
子どもである二人にとってはそれがあたりまえの環境で、それが「さみしい」ということもわからず、癇癪を起こしてしまいます。
子どもであるがゆえに自分で環境を変えることもできません。
メアリの両親の死によって、大きく環境が変わっていきます。


美しい自然や動物たち、周りの人達の働きかけによって、人はより良く変わることができると気づきました。

メアリの両親、コリンの父親、どちらも子どもとしっかり向き合っていないところも刺さりました。
わたしは独身で子どもはいませんが、姪としっかり向き合うことができていなかったのではないかと、この本を読んで突きつけられました。
姪が小さい頃に義兄が亡くなりました。
そのことについてどのように話せばよいかわからず、遊びに連れて行くことしかできませんでした。自分のことででいっぱいいっぱいになり余裕がなく、姪の様子をしっかり見て、関わることができていなかったのではないかと思います。

自然の素晴らしさ、魔法がかかったように草花が芽吹く不思議、動物も人間と同じように感じているということを教えられました。

5.これからの行動

感動は常に目の前に広がっている。地面を見るとアリが一生懸命働いている、空を見ると小鳥が歌い、巣を作って子育てをしている、季節と共に自然が移り変わっていく奇跡。
そのようにして世界を見ていくと、生きているだけで素晴らしいと感じることができます。
マーサの母親のように、助けが必要な子どもたちや、大切な人たちの支えになりたいと思いました。
そして何より、気持ちに余裕がなくなっている自分の心が、この本を読むことで優しい気持ちで満たされました。

「優しい気持ちで満たされたい」と思われたら、「秘密の花園」をぜひ読んでみてくださいね。
何気ない日常の風景が、とても美しく見えてきます。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

「くまとやまねこ」を読んで

くまとやまねこ

1.「くまとやまねこ」作 湯本香樹実 絵 酒井駒子

 湯本香樹実さんと酒井駒子さん——この夢のコンビによる「いのち」をテーマにした名作絵本、『くまとやまねこ』(2008年刊)と『橋の上で』(2022年刊)は、日本はもとより世界でも広く読まれています。そしてこの度、世界を代表する書評誌「カーカス・レビュー」(アメリカ)と世界最大規模の児童図書館であるミュンヘン国際児童図書館より、それぞれ“今年の本”の一冊として選定されました。
 紛争や軍事衝突、ショッキングな事件や報道、社会の急激な変化が続く中、あらためて「いのちのかけがえのなさ」に向き合うことができるこの2冊の絵本が、世界でも注目されています。(プレスリリースより引用)

2.あらすじ(ネタバレ注意)

 ある朝、くまは最愛の友だちであることりが突然死んでしまい、深い悲しみに暮れます  
くまは小さな箱を作り、その中にことりを入れて、どこへ行くにもその箱を持ち歩くようになります 。悲しみのあまり、くまは家に引きこもってしまいます 
 しかし、ある日窓を開けると良い天気だったので、くまは外に出ることにします 。川べりで、くまは見慣れないやまねこに出会います 。やまねこはバイオリンケースを持っており、くまはその中身が気になります 。やまねこは、くまの箱の中身を見せてくれたら自分のものも見せると言います 。くまが箱を開けると、やまねこはくまの悲しみを理解します。
 やまねこはバイオリンを取り出し、くまとことりのために演奏してくれます 。その後、くまはことりを森に埋めることを決意します 。やまねこはくまを旅に誘い、くまはタンバリンをもらって一緒に行くことにします 

3.心に残った場面、言葉

「ああ、きのうはきみがしんでしまうなんて、ぼくは知りもしなかった。
もしもきのうの朝にもどれるなら、ぼくはなにもいらないよ」
くまは、大つぶのなみだをこぼしていました。 

明日も明後日も、自分も周りの大切な人も、生きていて当たり前って思っています。
明日生きているという保証は何もないのに、、、。

 くまの悲しみを理解してもらえず、くまは家に閉じこもってしまいます。
ひさしぶりに外に出て、やまねこと出会います。

「くまくん、きみのもってるきれいな箱のなかをみせてくれたら、ぼくもみせてあげるよ」
くまはまよいましたが、箱をあけました。
やまねこは ことりをじっとみつめていました。それからゆっくりかおをあげると、いいました。

「きみは このことりと、ほんとうになかがよかったんだね。ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしてるんだろうね」

「きみとことりのために、一曲えんそうさせてくれよ」

身近な人の大切な人が亡くなった時、言葉が出ませんでした。
やまねこの、くまの気持ちに寄り添う言葉、こんな言葉を伝えることができたらなと思いました。
やまねこの演奏を聞きながら、くまはことりといっしょにした楽しかったことを思い出します。

「ぼく、もうめそめそしないよ。だって、ぼくとことりは ずっとずっと友だちなんだ」

「ずっとずっと友だちなんだ」この言葉は、くまとことりの大切な時間を、永遠に感じることができます。
また、亡くなったことりにとっても救いの言葉になると思いました。

やまねこがくまに言います。
「町から町へと旅をして、バイオリンをきいてもらうのがぼくのしごとなんだ。きみもいっしょにくるかい?」
うまれてからいちども、くまはじぶんの家をはなれたことがありません。それに、やまねこみたいに、バイオリンをひいたりすることもできないのです。
でも、しらないところを旅するのは、すてきなことのように思えました。

やまねこは、ぼろぼろのリュックサックからタンバリンをとりだしました。
ずいぶんふるいタンバリンでした。
いったいことタンバリンは、だれかがたたいていたのでしょう。
やまねこにも、ずっといっしょだった友だちがいたのでしょうか、、、。
くまはやまねこに、むかしの友だちのことをきいてみたいと、すこし思いました。
でも、きくかわりに、いいました。
「ぼく、れんしゅうするよ。おどりながら、タンバリンをたたけるようになりたいな」

ねこがくまの心に寄り添うことで、くまの心にも変化が起きてきます。
やまねこの古いタンバリンを見たくまもまた、やまねこの過去を想像します。
大切な人の死は本当につらいものだと思いますが、それを救ってくれるのもまた人なんだなあと思いました。

4.気づき

大切な人の死は怖く、考えないようにしていました。
でも人の死は100%確実なもの。しかもその死がいつ訪れるかわからない。
それなのに、明日も明後日も1年後もずっと生きていると思っています。
一緒に過ごすことができている貴重な時間を、おざなりにしていたなあと気づかされました。

大切な人を亡くした人にかける言葉。亡くした相手の気持ちにほんとに寄り添うことができていたのか?
義兄が亡くなった時、姉とまだ小さい姪たちになんと言葉をかけてよいかわかりませんでした。
しばらく動けなくなった姉の代わりに食事の用意や買い物をしたり、姪たちには遊びに連れて行くことしかできませんでした。
義兄に死についてなんて話せばよいか、わかりませんでした。

ねこの言葉 「きみは このことりと、ほんとうになかがよかったんだね。ことりがしんで、ずいぶんさびしい思いをしてるんだろうね」


ねこのように、くまの気持ちに寄り添い、共感する言葉をかけることができていなかったなあと思い知らされました。

5.これからやっていこうと思うこと

「今日1日生きていることは当たり前ではない」ということを思いながら、大切な人と過ごす時間を大切にしようと思います。

大切な人を亡くした人には、自分の思いを伝えるのではなく、相手の気持ちに寄り添う言葉を伝えられるようにしようと思います。

大切な人の死を怖いと感じている方、身近で大切な人を亡くされた方にどう接していいか悩んでいる方、「くまとやまねこ」読んでみませんか?
モノトーン調でシンプルなイラストですが、くまの表情やことりのかわいいしぐさ、ねこがくまのためにヴァイオリンを弾く姿など、想像力を膨らませ、優しい気持ちになれます。

この絵本が、あなたの大切な人との時間をさらに大切にするきっかけとなるかもしれません。

 

「もっと時間がほしい!」と思ったら、「神・時間術」読んでみませんか?

神時間術

1.「神時間術」著者 精神科医 樺沢 紫苑

樺沢紫苑先生は日本の精神科医であり、作家、映画評論家、YouTuberとしても活躍している多才な方です。
「アウトプット大全」「読んだら忘れない読書術」など30冊以上の本を執筆される一方で、
メルマガ、YouTube、ブログを毎日更新、月2,3回のセミナーなどなど、多くの仕事をされています。

樺沢先生のYouTube「樺チャンネル」は、健康、ストレス解消、メンタル疾患の予防、治療に役立つ情報を発信されています。
樺沢先生が精神科医として掲げているミッション。
「日本人の自殺、うつ病を減らす」と言われています。
ここにすごく共感し、樺沢先生の本を読んだりYouTubeを見て、心も体も楽になる気づきを教えてもらっています。

樺沢先生は多くの仕事をされており、プライベートも楽しまれ、運動、睡眠もしっかりとられています。
樺沢先生の多彩な活動に感銘を受け、仕事と生活のバランスを取る秘訣を学びたくて『神時間術』を手に取りました。

2.心に響いたところと、感想と気づき

今、日本は世界第9位の自殺率の高い国です。私は、日本の「労働生産性」の低さが、日本の自殺率の高さと関係があると考えています。「労働生産性」が低いのに、それなりの価値を生み出そうとするならば、必然的に長時間労働にならざるを得ない。そしてそれは、過酷な労働環境につながります。

社会に出て働きだして約30年。この「長時間労働」にずっと苦しんできました。
若い頃は体力でカバーができましたが、年々仕事が終わると疲れ切ってしまい、何もする気が起きません。
「定年まで毎日クタクタになるまで働く日々が続くのだろうか、、、。なんて思っていました。

脳のゴールデンタイムでこなすべき仕事としては、クオリティの高い文章を書いたり、理論的な仕事、語学学習、難しい書類を読んだり書いたりする書類作成など、「集中仕事」が向いています。
午後に仕事をしていて、猛烈な眠気に襲われたら。5分でいいので仮眠をとりましょう。

今まで脳の仕組みを何もしらずにただやみくもに仕事をして、脳を酷使していたなあと思いました。

1日を2倍活用する方法、その方法とは「運動をする」ということです。
15分運動をすることで、8時間寿命が延びるというイメージです。
「時間がないから運動しない」という人がいますが、運動しないことによって、生涯で自由に使える時間を大きく失っているのです。
週1回を運動の日と決めてください。運動することで「1日が2倍になる」と言っても、まったく過言ではないのです。

「運動が頭に良い」ということは何度も聞いたことがありましたが、「運動をする時間がない!」と言い訳してやっておりませんでした。
午後からは強烈な眠気とだるさの戦いで、30分くらいは頭の中がぼんやりして生産性がかなり落ちていたと思います。
・1日30分×週5日×20日(1ヶ月間の勤務日数)=50時間
なんと昼間の30分の眠気が、1ヶ月間約50時間も無駄にしていたのですね!
・50時間×12ヶ月(1年間働いたとして)=600時間=25日
年間では25日も無駄にしていたのですね!
「運動せず生産性が落ちれば、年間25日無駄にしている!」ということになりますね。
これは衝撃です。今から運動をやります!

仕事を頑張るのはいいですが、ただ根性だけで必死に頑張っても、集中力が下がっていき、効率の悪い長時間労働になってしまいます。
自分の趣味の時間、楽しむ時間、家族と過ごす時間を大切に、「リフレッシュ」を意識する。完全回復して、睡眠をきちんととって、定期的に運動する。それによって脳のパフォーマンスは最大まで高まります。
「神・時間術」のノウハウを実践すれば、「仕事の成功」「家族への愛情」「自分の趣味への熱中」「圧倒的に幸福な時間」、そして「健康」。人生に必要なすべてが手に入ります。
それが広がることで、結果として、仕事のストレスで病気になったり、自殺する人がほとんどいなくなる社会が実現するのです。

今まであまりにも仕事に時間を費やし、大切な家族や友人との時間を削ってきてしまいました。
仕事でヘトヘトになり、プライベートも趣味も楽しめなかった日々から抜け出したいと思いました。そのためにはこの本に書かれたノウハウを実践することです!

3.これから実践しようと思うこと

 運動をしたくなったけれど、ジムに行くお金はない、、、。
まず、朝のウォーキングを始めました。小鳥のさえずりを聞きながらのウォーキングは、とても気持ちいいです。ただ、ウォーキングだけだったら心拍数が上がらないし、運動としてはかるすぎるかなと思いました。なわとびをするには人目が気になるしどうしよう、、、。
うちはマンションの7階です。普段はエレベーターを利用していますが、階段がありました!
階段を「無料のジムのマシーン」だと思って1階から7階まで駆け上がると、いい感じに心拍数が上がり、頭の体も血流が良くなったように感じます。
 朝のウォーキングや階段ダッシュなど運動を取り入れたことで、午前中の仕事の効率が明らかに向上しました。特に、昼間の眠気が大幅に軽減され、午後の集中力も持続するようになりました。
日中にしっかり頭も体も動かすと睡眠の質も良くなったようで、朝も目覚めがとてもすっきり気持ちよくなりました。
このように、自分自身の時間管理を見直すことで、日々の生活にポジティブな変化が生まれてきています。

「神・時間術」には、もっと詳しいノウハウがたくさん書かれています。

4.まとめ

小学生の頃から、「わたしはなんで頭が悪いのだろう?」と思っていました。
大人になってからは、「わたしはなんで仕事が遅いのだろう?」と思っていました。
子供の頃に想像していた大人の自分は、もっと時間にも経済的にも余裕がある大人でしたが、
今の自分はそれとは程遠い、、、。
この本を読んで、脳のしくみ、使い方、睡眠、運動の大切さを学ぶことができました。
頭も体もすっきりすると、新しいことをどんどん学んだり、挑戦したくなってきました。

「時間がない!」と余裕のない生活を送られている方、「神・時間術」を読んで、新しい自分を発見してみませんか?

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


 

 

 

「このあと どうしちゃおう」を読んで

このあとどうしちゃおう

1.「このあと どうしちゃおう」 作・絵 ヨシタケシンスケ

ヨシタケシンスケさんは、児童書の挿絵や広告美術など多岐にわたる分野で活動しており、特に絵本作家としての活動が知られています  。彼の絵本は、ユニークな切り口と発想で読者を魅了し、子供だけでなく大人も楽しめる内容となっています。代表作には『りんごかもしれない』や『ねぐせのしくみ』などがあります。これらの作品は、子供たちに考えるきっかけを与える内容が多く、幅広い世代に支持されています  ヨシタケシンスケさんの作品はどれも考えさせられる内容が多く、本作もその一つです。

2.あらすじ(ネタバレ注意)

ヨシタケシンスケさんの絵本『このあと どうしちゃおう』は、亡くなったおじいちゃんの部屋を掃除していると、「このあとどうしちゃおう」と書かれたノートが見つかるところから始まります。このノートには、おじいちゃんが「自分が死んだらどうなりたいか」についての考えがたくさん書かれていました。例えば、「生まれ変わったらなりたいもの」や「天国ってきっとこんなところ」、「こんなお墓を作ってほしい」など、死後の世界についてのユーモラスな想像がかわいいイラストと共に記されています   。この本は、死を描くことで生を描くというテーマを持ち、孫の男の子がノートを読むうちに、おじいさんの気持ちを考え、「死ぬ」ということの意味を考えることで、自分が「生きていること」の大切さに気づいていく内容となっています 

3.感想

「このあとどうしちゃおう」と書かれたノートには、
「りんごやねこにうまれかわってようすをみにいく、、、」
「うまれかわったらなりたいものーこうえんのいけのカメ、どうぶつえんのコアラ、、、」
「てんごくってきっとこんなところーおばあちゃんがいる!、、、」
「みんなをみまもっていくほうほうーつき、りんご、かさぶたになってみまもる、、、」

おじいちゃんの「このあと どうしちゃおう」ノートを見ていたら、主人公の孫の男の子と一緒にワクワクしてきます。

孫の男の子はふと思います。
「おじいちゃんはしぬのがたのしみだったんだろうか?ーでもちょっとまてよと思った。、、、」
「おじいちゃんはもしかしたら、ほんとはすごくさみしくてすごくしぬのがこわかったのかもしれない。」

孫の男の子はおじいちゃんの気持ちを想像します。
おじいちゃんがどんな思いで「このあと どうしちゃおう」ノートを書いたのか。
おじいちゃんの気持ちを想像することができる孫の男の子の優しさを感じます。

でも今となってはおじいちゃんのほんとうに気持ちはわかりません。
孫の男の子のおとうさんは
「もしじぶんがじんじゃったらどうなりたいかどうしたいかをかんがえて、だれかとはなしあったりノートにかいてみるのはきっといいことだよね」と言います。

孫の男の子はノートを買ってきます。
「さあ、ぼくだったらどうしちゃおうかな」と考えるうちに、孫の男の子と一緒に私自身も大切なことに気が付きます、、、。

「このあと どうしちゃおう」ノートのほかに「いきているあいだは どうしちゃおう」ノートがあってもいいかな、なんて思った。

絵本のラストシーンでの孫の男の子の行動とイラストは、ユニークと優しさを感じます!

4.気づき

「このあと どうしちゃおう」を読むまでは、死後の世界を深く考えたことはありませんでした。それはまだ私自身が「死は遠いもの」と思っているからだと思います。
この世に生まれた以上、死が訪れることは間違いなく100%です。
なのに、自分も周りの大切な人たちも「今日も明日も生きていて当然」と思い、日々を過ごしています。
この絵本は必ず起こる死について、楽しくユーモアたっぷりのイラストと文章で描かれております。「死について考える」ことから始まり、「今を生きることの大切さ」を教えてもらうことができました。

小さいお子様の身近で大切な方やペットを亡くされたなど、この絵本をお子様と一緒に読んで死について話し合うこともできるかなと思いました。

5.これからやりたいこと

家族や友人といきなり、「死について話そう」なんて言ったら驚かれると思いますが、
「この絵本一緒に読もう!」だったら話せるかな、なんて思いました。

現代人は日常の忙しさに追われ、「本を読む時間なんてない!」と言われそうですが、
絵本でしたらかわいいイラストと短い文章で、大切なことに気づかせてもらえます。

6.まとめ

死について考えると気持ちが重たくなりがちですが、この絵本は死について楽しく考えながらも、「生きているうちにやりたいこと」を考えるきっかけになり、気持ちが前向きになります。
子供だけでなく、大人も考えさせられる内容になっています。
「自分が生きているうちにやりたいこと」から、「大切な人と一緒にやりたいこと」も考えるきっかけになると思います。

「生きることに疲れたと感じている方」「自分や大切な人の死について不安を感じている方」など、この絵本を読んでみませんか?何か気づきがあるかもしれません。

この絵本を読まれた方は、どんな気づきがありましたか?

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

「おまえうまそうだな」を読んで

おまえうまそうだな

1.作絵 宮西達也
ティラノサウルス・シリーズ」「にゃーご」「おとうさんはウルトラマン」など多くのヒット作を生み出している絵本作家の先生です。
いじわるで凶暴なティラノサウルスがいろんな恐竜と出会い関わることで、優しい素直な気持ちが生まれる作品です。
心がカチカチに固まっている時に読むと、心も涙腺もホロホロと緩みます。

2.読もうと思ったきっかけ
絵本を読んだのは10年以上前に姪がまだ小さい頃に読み聞かせをしたきり、読んでいませんでした。
先日テレビ番組で絵本の紹介をされており、その時に宮西先生の絵本が紹介されていました。
宮西先生のユニークなお人柄にも惹かれ、図書館で「おまえうまそうだな」の絵本を借りてきました。

3.あらすじ(ネタバレ注意)
いじわるで凶暴なティラノサウルスが小さな赤ちゃん恐竜と出会い、食べようとします。赤ちゃん恐竜は「おとうさん!」と呼んでティラノサウルスに懐きます。そんな赤ちゃん恐竜に、ティラノサウルスは次第に愛情を抱き育てます。二人の間に強い絆が生まれ、本当の家族のような関係になっていきます。

4.心に残ったフレーズ
赤ちゃん恐竜が一人で不安そうにしているところに、ティラノサウルスが現れます!


「おとうさん!さみしかったよ。こわかったよ。」

赤ちゃん恐竜を食べようと思っていたティラノサウルスは、「おとうさん!」と呼ばれて戸惑います。
赤ちゃん恐竜はティラノサウルスに懐き、ティラノサウルスは赤ちゃん恐竜を育て守り、生きていくために必要なことを教えていきます。

大人になるにつれ、ほんとうは「さみしい、一緒にいてほしい。」その一言だけ言えばいいのに、一緒にいてくれない相手を責めてしまう言葉を吐いていた、、、。

「うわーすごい!ぼくもはやくおとうさんみたいになりたいなあ、、、。」
「ぼく、おとうさんとずっといっしょにいるんだ!」

「おれみたいになりたいか」、、、こころがずきんと痛むティラノサウルス

ティラノサウルスの気持ちわかる、、、。
大人になっていくごとに、だんだん人も自分も信じることができなくなり、心を閉ざしたり傷つけてしまったり、、、。
「かわいい」と「相手に信じてもらえる」は最強で、人の心を優しくしますね。

赤ちゃん恐竜に生きるすべを教えたティラノサウルスは、ある決断をします、、、。


5.これからやりたいこと
さみしい時は「さみしいから一緒にいてほしい!」
一緒にいてくれて感謝の気持ちを伝えたいときは「一緒にいてくれてありがとう!」
と伝えたいのだけれど、口下手な私はその時に言葉が出ない、、、。
それならば、ちょっとしたおやつと一緒に手紙を用意して、想いを書いて渡そうと思います。
いつも支えてくれた両親、姉、親友、仕事を辞めても連絡をくれる仕事仲間たち、、、。
突然そんなことをしたら、家族や友達は驚くか気持ち悪がられるかもしれません。
そう思われても良いのです。自分の想いを伝えたい、ただそれだけです。

6.まとめ
シンプルな言葉で感情を伝えることの大切さを、この絵本が教えてくれました。
いじわるなティラノサウルスも、赤ちゃん恐竜の絵もすごくかわいいです!
心がカチカチになっていると感じたら、「おまえうまそうだな」いかがですか?

「対岸の家事」を読んで

対岸の家事

 

1.「対岸の家事」作者 朱野帰子 

「わたし、定時で帰ります。」の著者が描く、終わりのない長時間労働ー家事について描かれています。

「対岸の家事」は、現代の多様な家族形態や働き方を背景に、家事や育児の大変さ、孤独感、そしてそれに対する共感や支え合いの重要性を描いた作品です。この本は、家事や育児に奮闘する人々の姿を通じて、日常生活の中で見落とされがちな価値を再認識させてくれます。

 

2.あらすじ(ネタバレ注意)

主人公27歳の詩穂は、自分の意思で専業主婦になることを選びました。しかし、家事や育児に追われる日々の中で孤独感や自分の選択への疑問を抱きます  。物語は、詩穂の他にも様々な立場の登場人物たちを描いており、育児休暇を取って子育てに励む父親、家事と仕事を両立させるワーキングマザー、姑や患者にプレッシャーをかけられる主婦などが登場します  。詩穂は、彼らの苦しみや悩みに寄り添いながら、自分にできることを考え始めます。それぞれが自分の意志で選んだ生き方に自信を失いそうになりつつも、詩穂をきっかけにつながり合い助け合うことで、それぞれが満足できる生き方を見つけていきます。

 

3.テーマ

「対岸の家事」は、現代の多様な家族形態や働き方を背景に、家事や育児の大変さ、孤独感、そしてそれに対する共感や支え合いの重要性を描いています。専業主婦、専業主夫、ワーキングマザーなど、様々な立場の人々が登場し、それぞれの視点から家事や育児の現実を描いています。
この作品は、家事や育児の大変さを理解し、支え合うことの大切さを読者に伝える内容となっています。

 

4.読もうと思ったきっかけ

わたしは独身で、小さなワンルームマンションに住んでいますが、自分一人分の家事にすごく時間がかかってしまいます。家庭持ちで働く人々を尊敬し、「家事」というテーマに惹かれてこの本を手に取りました。

 

5.心に残った言葉

専業主婦の詩穂が「専業主婦は絶滅危惧種」と言われ、自分の選択に悩みながらも紫陽花を見て、ささやかな幸せを感じる時。

これは正しい暮らしではないのかもしれない。でもそんなことは全部忘れて、紫陽花を見て、「きれいね」とか「ぶどうみたいに見えるね」とか言い合うこの時間は、きっと遠い将来、詩穂の宝物になるだろう。
思い出すだけで泣きたくなるような、まばゆい記憶になるだろう。

紫陽花はひっそり日陰で咲く。たいていの人は、その花の盛りに気づくことはない。足早に通り過ぎ、電車に乗ってめまぐるしい社会へと出ていく。
その花の存在に気づくのは、大きな穴に落ち込んでしまった時だ。
誰もそばにいてくれなくなって、初めてその色の鮮やかさに気づく。”

詩穂が近くの公園で、ちょっと苦手なタイプのパパ友と出会った時。大空を飛んでいる飛行機雲を見ながら感じたこと。

決して交わらなかったであろう人と、いま詩穂は話している。
それは遠い国に行くのと同じくらい得難い時間なのではないだろうか。
いつか遠い将来、詩穂にとって大切な宝物になるかもしれない。たとえ相手が苦手なパパ友だったとしても。

詩穂がさまざまな人達と出会い、寄り添い、自分の選択に自信を持てたことを感じた時。

どんなことでも一線を超えると新しい風景が見える。料理も掃除も洗濯も、ご近所付き合いも恥ずかしがらず、やったことのないことに挑戦していれば、きっと新しい自分でいられる。
どんな変化にだってついていくことができる。
世界はいくらだって広げられる。時代が移り変わってもきっと大丈夫だ。そう思えた。

専業主婦の詩穂が紫陽花を見てささやかな幸せを感じる場面や、パパ友との交流を通じて感じた新しい発見など、詩穂が日常の中で感じた小さな幸せや気づきが印象的でした。

 

6.感想と気づき

この本を読む前は、専業主婦の方達の大変さを全然理解できていませんでした。

家事や育児の大変さを理解し、母や姉、友人たちにもっと優しい言葉をかけたり、手伝うことの重要性を再認識しました。

少し想像力を働かせて、相手の立場になって考えてみようと思いました。

 

7.まとめ

『対岸の家事』は、身近すぎて見落としがちな「家事」について考えさせられる一冊でした。家事や育児に携わる人々に感謝し、自分の家事にも誇りを持つことが大切だと感じました。また、新しいことに挑戦する勇気や、他者との支え合いの重要性を再確認するきっかけにもなりました。