「今日のハチミツ、あしたの私」を読んで
・母がいつも私に、よかった本を薦めてくれる
母は本を読むことが好きで、常に新しい本を読んでいます。
いつも母が「この本よかったから読んでみて」と本を薦めてくれます。
最近薦めてくれた本が「今日のハチミツ、あしたの私」でした。
・「もし明日人生が終わるとしたら、きっとわたしは喜ぶ。」
かわいい表紙からは想像できない、衝撃的な文章から始まります。
主人公の碧が中学生の頃、いじめられたいた頃の夢を見た話から始まる。
当時いじめられていた碧は食べては吐くを繰り返し、不自然な痩せ方をしていた。
そんな碧が一人土手で寝転んでいるところへ見知らぬ女性が現れ、
「まず、ちゃんと胃の調子を整えること。ごはんを食べること。栄養が足りてないのよ、あなた。身体にも心にも。ハチミツをもうひと匙足せば、たぶんあなたの明日は今日よりよくなるから。」とハチミツをくれる。
その後もいじめは続いたが、ハチミツをもらった日から碧は吐くことをやめる。
・碧の生き方とミツバチの生き方とハチミツ
夢から覚めた碧は、現在30歳。そこから話が進んでいきます。
頼りない彼との同棲、彼との結婚話が進むが、彼の父親が許さない。
そんな碧は、ハチミツ作りに関わることになり、新しい環境でも少しずつ周りの人たちと支え合い、居場所を作っていく。
「ハチミツの小瓶をくれた女の人に会ったあの日以来、どんなに落ち込んでも、食事をおろそかにしなくなった。明日もちゃんと、朝ごはんを食べよう。しっかりと。」
「食べ物が体を作るのは当たり前だけど、それだけじゃなくて。誰かと一緒にご飯を食べておいしかったとか楽しかったとか、そういう記憶ってずっと残るから、食べてもなくならないよ。記憶が残るなら、それはご飯も残るってことだよ。」
ミツバチについても詳しく書かれており、「働きバチ」「偵察バチ」「女王バチ」の役割。
天敵のスズメバチがミツバチの巣を狙ってきたら、ミツバチは一斉に取り囲んでスズメバチの動きを封じ、体温を上昇させる。スズメバチが死に至る温度は44度から46度。日本ミツバチはそれより数度高い。その差を利用して、ミツバチはスズメバチを殺す。スズメバチを殺したミツバチもまた、ほとんどの場合は力を力を使い果たして死ぬ。
ミツバチを襲うスズメバチも、巣を守るために自分の身を挺するミツバチも、どちらも生きるため。
ハチミツやハチミツを使った料理、お菓子もおいしそうに書かれています。
「ハチミツには色んな効能があるんです。疲労回復、美肌、不眠解消。胃の調子を整えてくれたり、大根にハチミツをつけると咳止めシロップが作れるし、整腸作用なんかも期待できます。」
ハチミツレモンにマドレーヌ、魚料理にもお砂糖代わりにハチミツを使って料理する場面が書かれているのですが、どれもおいしそう〜。
一気に読んでしまいました。
・ちょっとした一言で、生き方、考え方が変わることもある
この本の主人公の前に現れた「ハチミツをくれた女の人」のような人に、私はなれていないな、、、。
私ができることと言えば、今までの失敗談、よかった本を姪に薦めることかな。
母がいつも私に「この本よかったで」で薦めてくれる本のおかげで、私の知らない世界が広がり、救われています。
影響されやすい私は早速ハチミツを買い、毎日ハチミツを味わっています(笑)。
ついでにミツバチのことも知りたくなり、図書館で「ミツバチのふしぎ」という子供用の本も借りてきて読んでます(笑)。ミツバチ社会もおもしろい!
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