餅ばあちゃんが教えてくれたこと
・「十本の指は黄金の山」
青森県で笹餅を作り続けている桑田ミサオさん、現在95歳。
テレビにも何度か出られているようなので、ご存じの方も多いと思います。
笹餅作りを60歳から初め、75歳で笹餅屋を起業、79歳の時にお客さんが少なくなった地元の鉄道から、笹餅を車内販売してほしいと言われる。
その笹餅がおいしく評判となり、笹餅目当てにお客さんが来るようになったと。
今でもスーパーに置く時は、「1人5つまで」にしても、すぐに売り切れてしまうほど人気があるとのこと。
餅ばあちゃんの笹餅作りは、山に入って笹の葉を自分で取るところから始めます。
あずきは自ら育て、茹でてあんこも作ります。
丁寧に手間ひまかけて、自分が納得したものを作りたいと。
「母から『十本の指は黄金(こがね)の山。大事にそれを利用する。十本の指さえ動かしていれば、お金に不自由はしない』母からいただいた宝物。」と。
・笹餅を作るきっかけは60歳の時
餅ばあちゃんの近所に、特別養護老人ホームができたため、慰問に笹餅を作って持って行ったら、そこに入所されてる方達が涙され「おいしい」と言ってくれた。
その時に、「一生笹餅を作ろう」と思ったそうです。
「60歳までは掃除など与えられた仕事だけをしてきた。私でも自分で人に喜んでもらえることができるんだと思った。」と。
「母から『初めから誰も達成しない。それが完璧になるまで、自分で工夫していかないといけない』『一生懸命やることで、仕事が仕事を教えてくれる』と教えてくれた。」と。
最初は意味がわからなかったけど、やっていくうちに笹の葉の違いや、米粉に水を入れたときに、微妙な水の量の違いがわかるようになってきたなど。
丁寧に手間ひまかけ、試行錯誤15年、
「自分が作ったもので人が喜んでくれたらそれでいい。」
人気がある笹餅ですが、安価な値段で売られています(昨年情報では2個で¥150、今年餅ばあちゃんは95歳で笹餅を作る量も減らし、材料費も上がっているので、¥220とのこと)
・今の楽しみは?
「何か新しいことをすること。目の前にあるもので、料理の組み合わせを考えて新しい料理を作ったり。」
山が好きで今でも山に行ってきのこを見つけたら、本当にうれしそうにされています。
・お肌に艶があり、目がキラキラして、笑顔が素敵な餅ばあちゃん
幼少の頃は体が弱く、生きていく術を教えてくれたのはお母さん。
お料理、お裁縫、山菜取りなど、お母さんに教えてもらいます。
若い頃はお金にも苦労し、義理の娘さんを介護して看取りまでされるなど
大変な苦労もされていますが、笑顔が本当に素敵です。
「十本の指は黄金の山」
先日作ったがま口財布の仕上がりに、とほほ😢となっていましたが、
両親からいただいた大切な「黄金の山」、餅ばあちゃんのように大事に利用し、色んなものを作りたいと思います😀