きなこの生き方の模索日記

40代独身女子 会社を辞めて楽な生き方を模索していきます

「さいはての彼女」を読んで 旅行に行きたくなる

・お年頃の女は色々悩む、むしゃくしゃする

この本は四つの話のある短編集。四つの短編集の共通点は「若くない女性が行き先に迷いながらも、心地いい自分の生き方を見つけるお話し」と言えばいいでしょうか。

最初の「さいはての彼女」は、実業家の女社長「スズカ」が、恋人に逃げられ、有能な秘書にも辞められ、むしゃくしゃするなか沖縄でバカンスをする予定する。

沖縄の予定がなぜか北海道一人旅をすることに。しかも到着地は「女満別空港」。北海道の果ての方。

そこでハーレーを乗りこなす若い華奢でかわいい女の子「ナギ」と出会う。

ナギは人懐っこく、スズカをハーレーの後ろに乗せて連れ回す。

とても明るい凪だが、耳が不自由。相手の口の動きを読んでコミュニケーションをとっている。

ナギは生まれた時から重度の難聴だったが、小学4年生の頃完全に聞こえなくなる。

ナギは泣きながら父に訴える。

「耳の聞こえる人とナギの間に「線」みたいな物があるの。ナギどうしてもそれを越えられないの。あっち側に行けないの。

ナギの父は

「ナギ、そんな「線」はどこにもない。もしあるとしたら、それは耳が聞こえる人たちが引いた「線」じゃない。お前が勝手に引いた「線」なんだ。いいかナギ、そんなもん越えていけ。どんどん越えていくんだ。越えていくために、父さんがいいこと教えてやる。

それからナギの父はナギにハーレーを教えていく。

ハーレーに夢中になったナギは、全国あらゆるところにハーレーで走り、いく先々で友人を作っていく。

そんなナギに出会ったスズカが、ナギと出会い、北海道の美しい自然、夕日を見て心を動かし、少しずつ心が柔らかく変化していく様子がすごくいいんです。

後の3つの話も、がんばりすぎて大事なものを見失った女性たちが、旅行に出て本当に大切ななものに気づく、そんなお話しです。

 

・旅行に行きたくなる

旅行など、自分のことを知らない非日常の世界に行ったら、そこの土地の人に助けてもらったり、否が応でも自分と向き合わなくてはならず、本当に自分が大切にしたいものに気づくかもしれませんね。

本のいいところって、「心が動いて行動したくなる」でしょうか。

「旅行に行きたい」「北海道に行きたい」。

私にはこれが生きる力につながります😀

 

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